「恋した瞬間。」
Nikon 100周年記念の広告が全国で展開されている。
その一つが、この電車内の中吊り広告。
私が見たのは、それぞれ違う電車で2種類あった。
20180225 ニコン100周年_恋した瞬間_マリリンモンロー2


20180225 ニコン100周年_恋した瞬間_マリリンモンロー1


写真家バート・スターン(Bert Stern) がマリリン・モンロー(Marilyn Monroe) を撮影したもの。
彼女が亡くなった1962年、モンロー死去の6週間前にファッション誌「VOGUE」向けに
撮影された総数2,571枚のフォトセッションの一コマ。
「The Last Sitting」
日本では「マリリン・モンロー 最後のポーズ」と題された写真集となっている。

きっと今のデジタル世代の人は全く気付かないかもしれないが、
フィルム世代、特にプラカメラ世代よりも前の人はきっと気付くはず。
私はこの広告を見て、気になってしまう点があった。

なぜフィルム巻き戻しクランクが立ち上がっているのか。
このカット以外にもマリリンの持つ「Nikon F」は全てクランクが立ち上がった状態。
20180225 ニコン100周年_恋した瞬間_マリリンモンロー3


Nikon100周年記念サイトでの中では、
マリリン・モンローはバートの愛機であるニコンのカメラを横取りし、
無邪気で愛嬌たっぷりの姿も見せている。
マリリン・モンローが、ニコンのカメラに恋をした瞬間だったのかもしれない。
とある。

なぜクランクが立ち上がっていたのか。
フィルム(パトローネ)は36枚撮りが最大。
更にNikon Fは裏蓋は蝶番式ではなく、スライドして2つに分離する着脱式。
2日〜3日程度で2500枚以上にも及ぶ枚数を撮影するには単純計算でも
36枚撮りフィルム70本相当になる。
一般人であればクランクは仕舞って撮影するのだが・・・
ファッション系の撮影はテンポ良く撮影する事も大切だし、フィルムが正しく装填されているのかクランクを見れば一目瞭然でわかるから上げたまま撮影していたのか?
当然Nikon Fのフィルム交換を考えるとカメラも複数台あったと想定される。
巻き戻し済のカメラをマリリンに持たせたのか、自ら持ったのか?
実は撮影していたカメラは中判フォーマットだったなど、諸説あるけれど・・・
それにしてもマリリン・モンローを撮影するのにどうして仕舞わなかったのか、見ていてとても気になる。

ちなみに私の愛機は「Nikon F」ではなく「Nikon F2フォトミック」
既に亡くなってしまったおじさんの形見で、中学生の頃から使い続けている。
今ではモードラ(MD-3)の樹脂ギヤ欠けで動かなくなってしまったのでドラの出番は無いけれど、
モノクロフィルムを通して散歩すると初心に戻れる気がする。

デジタル世代の若い人達にフィルムやろうよと時々話す。
ジャンク売り場で完動品のAF対応で自動巻き上げのでも1000円で売ってるからと。
(なんでそんな時代になってしまったんだ・・・おかしいだろと思うが)
パトローネ?巻き上げレバー?巻き戻しボタン?クランク?
ホワイトバランスはどのボタンで変えるの?
なんて会話が聞こえて来そう・・・な気がする。
と言いつつ・・・
フィルムを撮った瞬間に裏蓋を見てしまうのは、既に時代に飲み込まれてしまったという事だろうか。

去年のCP+では直前にDLが中止決定して(CP+カタログには幻のDLが掲載)
新しい製品の発表もこれと言って無く、100周年モデルと言いつつも・・・
お通夜の雰囲気になっていたけれど、今年は復活のニコン!
その後に発売した現在絶好調中のD850推しで行くのだろうか。
それとも隠し玉の新製品、噂の新ミラーレスの発表があるのだろうか。

CP+まであと一週間を切った。
各社チラホラと新製品が発表されている。
きっと今年もあの入場待ちの列に並ぶんだろうな。
楽しみ!